本|FACTFULNESS(ファクトフルネス)10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

£1 = ¥165.71

 

2019年の本。

100万部突破。すごいなぁ。
でも、そのくらい売れるのもうなづける。

世の中ってどこから見るか、
どの部分を見るか、
どこと比較するかで、
見えてくる景色って変わる。
っていう話。

本の読み方って色々あるから、
この本の読み方を副題にあるような
「10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣」
とは違う読み方をする人もいるかも。

世界は悪くない、
と著者が訴えている捉え方をすると、
「んなことない。この著者はものを知らない」
みたいに言いたくなる人もいるんだろうけれど、
たぶん、この本の読み方は、
「思い込み」「正しく世界を見る習慣」
をつける方法を紹介してくれてるんだと思うんだよな。

いや、もちろん、どんな読み方でもいいんだけど。

「本能」って単語を使っているけれど、
思考というか、心理というか、バイアスというか。
そういうのが、働くことで、
人って物事を正しく見れなくなるよね。

ってそんな話。

その中に、著者のデータを用いた分析、
世界情勢、状況の説明があって、
まぁ、それも面白い。へぇ〜とも思う。
でも、それこそ、それを鵜呑みにしてたら、
以下のどれかの「本能」が働いている、
のかもしれない。

著者、ハンス・ロスリングさんは、
下記10個の「本能」によって、
人間は思い込みが生じてるって紹介してくれてる。

  • 分断本能 「世界は分断されている」という思い込み59
  • ネガティブ本能 「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み 94p
  • 直線本能 「世界の人口はひたすら増え続ける」という思い込み 127p
  • 恐怖本能 危険でないことを、恐ろしいと考えてしまう思い込み 159p
  • 過大視本能 「目の前の数字がいちばん重要だ」という思い込み 185p
  • パターン化本能 「ひとつの例が全てに当てはまる」という思い込み 213p
  • 宿命本能「すべてはあらかじめ決まっている」という思い込み 236p
  • 純化本能 「世界はひとつの切り口で理解できる」という思い込み 259p
  • 犯人探し本能 「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み 282p
  • 焦り本能 「いますぐ手を打たないと大変なことになる」という思い込み 307p

ちなみに、各本能のあとのページ数は、
その本能への対処のまとめページ
まぁ、ここだけ読んでもわからんけど。

そして、全部読んだ人は、325pだけ読めば、
全体を思い出せる仕組み。

自身の身近な経験例、
同じ原理で社会もそうみている人が多いという例、
それらがふんだんに。
ちょっとくどくどしいから、
そこは斜め読みだったけど、
いや、そうね、っていうこと満載。
会社の中でも、プライベートでも、
そういうことたくさんある。

データって、信用ならないときがある。
結論ありきで数値を出すとかさ。
都合の良い部分を切り取ったりとかさ。
だから、自分も含めた
当事者の感覚や経験を大事にしてきたけど、
大学院を目指すにあたって、
やっぱり、でも、データは大事だと思った。

問題は、それを見抜く力。
それを読み取るだけの量のデータ。
質か量か、じゃなく、
両方って話、よくするけれど、
ほんとそうだよね、って、
普段の会話を思い出しながら、
改めて読んだ。

著者の具体例は、くどくてつかれるけど、
社会情勢を、
身近な経験例とデータの読み取り、
この療法を組み合わせてみていくやり方としては、
その思考過程を垣間見るのには良いと思う。

ハンス・ロスリングさん、
TEDでなんども講演されてて、
動画も面白い。

 

 

 

まぁ、ツッコミどころもいっぱいある。
批判したくなる気持ちもわからんでもない。

けど、僕に取って大事なのは、

そういう見方ね!大事よね!

っていう感想。